歯ブラシだけで何もつけずに磨いた場合と、歯磨き剤を使った場合とでは後者の方がプラークの落ちがいいということが実験で証明されています。最近は歯質の強化をねらったフッ化物(フッ素)入り歯磨き剤、炎症を抑える薬剤が含まれた歯肉炎予防効果の期待できる歯磨き剤など、さまざまな種類が販売されています。製品の表示を参考に自分の好みに合ったものを選ぶといいでしょう(高濃度フッ素入り歯磨き剤の使い方については次項)。
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ただし、市販の歯磨き剤は複数の薬剤が入っていることが多く、主な薬効成分の濃度は低めです。一方、歯科医院のみで販売されている専売品は一つの薬効に特化して作ってあるものが多く、成分の濃度は高く設定されています。歯周病予防を徹底したい場合は専売品が良いこともあります。この点は歯科医院で相談するといいでしょう。
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薬効を期待する場合、歯磨き剤を多く使ったほうがより効果は得られやすいですが、たくさんつけすぎると唾液や歯磨き剤が口の中にたまり、長時間、歯磨き続けることができません。1グラム程度(ペースと歯磨き剤の場合はチューブから約0.5〜1センチ)を目安にするといいでしょう。
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また、長く磨けない場合はいったん、口の中のものを吐き出してから再度、磨くか、最初は歯磨き剤なしで磨き、その後に歯磨き剤をつけて磨く「二度磨き」もお勧めです。
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