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インプラント周囲炎🔥

・最悪の場合、インプラントを抜かなければならない

 インプラント周囲の疾患は、進行状況によって2つに分類されます。症状が歯肉にとどまり、出血や排膿などの異常がないものを「インプラント周囲粘膜炎」、歯槽骨の破壊が起こっているものを「インプラント周囲炎」と呼びます。

 日本歯周病学会が実施した「歯周病患者におけるインプラントの実態調査」では同学会の診療施設で歯周病治療後にインプラント治療を実施した34の機関、267症例(治療終了後3年以上が経過し、2012年10月〜2013年9月にメインテナンスを受けた患者)を対象にどのくらいの人がインプラント周囲粘膜炎を発症したかを調べました。その結果、インプラント周囲粘膜炎は33.3%、インプラント周囲炎は9.7%という結果が得られました。

 これは歯周病専門医がいる施設での調査です。インプラント治療をおこなっている歯科医院は多数ありますから、実際にはもっと高い割合で発症していると考えられます。インプラント周囲炎が進行するとインプラントが埋入されている歯槽骨が破壊され、最悪の場合インプラントを抜かなければならなくなります。せっかく入れたインプラントを長持ちさせるためにも予防対策が重要になります。

2025年05月15日