当院は歯周病専門医による最先端歯周病治療を行っています
歯周病は日本人のほとんどの人がかかっているかもしくは予備軍であるとされています。
福岡県久留米市の「山下良太歯科クリニック」は、歯周病、歯周病治療、インプラント治療に詳しい歯科医師、歯科衛生士、スタッフがいる歯科クリニックです。博士(歯学)、日本歯周病学会認定歯周病専門医が、最先端歯周病治療(歯周組織再生治療)、自分の歯を残すためのインプラント治療を中心に治療を行っています。
抜歯を勧められるような重度の歯周病も、当院の歯周組織再生治療によって症状が改善されます。また、インプラント専門医と連携してインプラント治療にも力を入れております。まずは、患者様の症状をしっかりと診察し、歯周病治療とは、再生治療とはどのようなものか、どの治療法が一番適しているのか、さまざまな症例を見ながらよく話し合って治療方針を決めていきます。
お口の健康は、身体の健康にも大きく関係しています。歯周病を予防し、治療することは、健康に歳を重ねるにおいてとても大事にしたいことのひとつなのです。健康のためにも、気になる症状がございましたら、是非一度ご相談ください。歯周病専門医である山下良太が、お口のことでお悩みの皆さまを全力でサポートいたします。
歯周病認定医/専門医とは
「歯周病専門医」は、歯周治療の普及と発展を目指して、国民への新たな専門的な医療制度として発足した特定非営利活動法人日本歯周病学会が、歯周治療を専門的に取り扱うに充分な技量と倫理観を有する歯科医師を認定するものです。
専門医の資格申請に関しては、申請時に5年以上の歯周病学に関する研修と臨床経験を有すること、教育研修単位を50単位以上修得していること、専門医試験に合格していることなどが条件となっています。
歯周病とはどんな病気?
歯周病は、中年以降の日本人では80%がかかっている病気です。初期は目立った症状がなく、ゆっくり進行するため、「静かな病気(サイレント・ディジーズ)」とも呼ばれています。進行すればするほど、治療は難しくなり、歯のグラつきに気づいた時にはすでに手遅れのことも多く、日本人が歯を失う最も大きな原因となっています。また歯周病は細菌による感染症です。歯周病菌が口の中だけでなく、全身の健康にも悪い影響を及ぼすことがわかってきました。
しかし、恐れることはありません。歯周病は正しい知識さえあれば防ぐことができる病気です。また歯周病の治療は進歩し、進行した歯周病でも、患者さんと歯科医師が協力して適切な治療を行うことで悪化を食い止め、多くの歯を残すこともできるようになっています。ただ、世の中にはわれわれ歯周病の専門家からみると、首を傾げたくなるような不正確な情報が、蔓延しています。だからこそ、すでに歯周病に悩んでいる患者様はもちろんのこと、まだかかっていない方にも歯周病について正確に知っていただきたいのです。
歯周病は痛みが無く進行する
歯周病は、はっきりとした自覚症状がないまま、徐々に進行して行きます。そのため、歯がぐらつく、歯肉から膿が出るといった症状が現れてから歯医者さんを受診する人が少なくありません。
元々、健康な歯肉は引き締まっていて、歯と歯肉のすき間は少なく、1〜2ミリ程度しかありません。ところが、歯垢のなかで歯周病菌が増殖し、歯と歯肉の間に入り込んでくると、体は異物に対して反応し、炎症が起こります。それでも、炎症が歯肉に留まっているなら、歯と歯肉のすき間は2〜3ミリ程度。この「歯肉炎」の段階なら、歯磨きなどの適切なケアを行うことで、完治が可能です。
ところが、そのまま放置すると歯周病菌がポケット内で増殖し、炎症が悪化して歯を支えている歯槽骨が溶け始めます。すき間が4〜5ミリになると「軽度の歯周炎」で、歯肉の下にある歯石の除去などの治療が必要になります。炎症がさらに拡大し、歯槽骨も半分近くまで破壊が進み、歯がぐらつきはじめると「中等度の歯周炎」です。すき間は5〜6ミリに広がり、歯周病の本格的な治療が必要になります。さらに、歯槽骨の破壊が進み、歯のぐらつきが大きくなってきてすき間が7ミリ以上になると「重度の歯周炎」です。専門的な治療が必要で、ときには手術での治療や、抜歯が必要になります。
歯周病の原因
歯周病の主原因は歯垢(プラーク)です。では、よく聞く、歯垢と歯石は、どう違うのでしょうか?
歯垢は歯周病菌のかたまり。歯石は石灰化したものを言います。
私たちの口の中には、700種類の細菌が棲みついています。これらの細菌の中の一群が歯周病菌です。歯周病菌は、食べかすなどをエサにして増殖して行きます。歯周病菌は、とくに鉄分を好み、出血などがあると、血液中の鉄分とたんぱく質を栄養にして爆発的に増殖することがわかってきています。また、歯垢の中に歯周病菌が含まれています。歯垢は歯と同じく白っぽい色をしているため、一見、歯についているかどうかわかりにくいのですが、舌先で歯をなぞってみてネバネバするなら、それが歯垢です。歯垢は歯肉にも付着しやすく、特に歯と歯肉の境目や歯周ポケットの奥に溜まって行きます。
一方、歯石とは、歯垢が核になって唾液中のカルシウムやリン、マグネシウムが付着、石灰化し、硬くなった状態の物をいいます。歯石のなかにも歯周病菌が存在しているため、放っておくと歯周病を悪化させる原因となります。歯石は、歯の表面だけでなく歯肉の奥にもできます。そうなると歯磨きだけでは取れないので、歯医者さんで除去してもらいましょう。
歯周病が影響を与える疾患
血管障害性疾患
歯周病原生細菌の刺激により動脈硬化を誘導する物質が出て、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)の原因にもなる血栓の元ができやすくなる可能性があると考えられています。
誤嚥性肺炎
歯周病原生細菌をはじめとする口腔内細菌が唾液などを介して気管を通過し、肺に入ると誤嚥性肺炎などが発症する場合があります。
早産・低体重児出産
中等度以上に進行した歯周炎をもつ母親は、そうでない母親より早期低体重児を出産するリスクが高いことが報告されています。
糖尿病
歯周病原生細菌の感染によってインスリンの働きが邪魔されてしまい、糖尿病を悪化させる可能性が報告されています。また、歯周病の治療を行うと血糖値が改善することがあることも分かってきています。
関節リウマチ
関節リウマチを有する患者さんは歯の喪失が大きいことが知られています。歯周病と関節リウマチの病因・病態には共通点が多く、双方向性の関係があると考えられます。歯周病原生細菌から放出される炎症を起こす物質や、リウマチを進行させる酵素が増え続け、両疾患の併発につながります。糖尿病と同じく、歯周病の治療を行うと、リウマチの症状が改善されることも分かっています。
その他の疾患
その他にも、日常的な菌血症、慢性腎臓病、非アルコール性脂肪性肝炎などの発症、進行に影響を与えるという報告がある。
歯周病治療の流れ
歯周病チェック
当てはまる項目が多いほど歯周病が進行している可能性があります。
□歯を磨いた時に出血する。
□歯が浮いたような感じがある。
□歯肉むず痒い感じがある。
□歯肉が時々赤く腫れる。
□歯石が気になる。
□口の中がネバネバする。
□歯がグラグラしている。
□口臭が気になる。
□歯が長く伸びたような気がする。
□歯と歯の間に食べ物がはさまる。
□最近、歯科定期検診を受けていない。
□歯肉を触ると膿が出る。
□歯並びが以前に比べて悪くなたような気がする。
5つ以上の項目に当てはまる場合は、歯周病の可能性がありますので、早期の歯科医院での検査をおすすめします。
検査
最初に医師と面接を行い、口腔内の状態の視診・触診を行います。一般的には、むし歯の有無やその状態を確認し、先端に目盛りがついた器具を歯と歯肉の間にそっと差し込んで歯周ポケットの深さを測ります。健康な歯肉の溝は1〜2ミリですが、3ミリ程度になると歯肉炎が疑われ、7ミリを超えると重度の歯周病と診断されます。また、歯のぐらつき具合やエックス線検査で歯槽骨の状態を確認します。重症な場合には、歯周病菌の検査も行い、どんな種類の歯周病菌が多いかの検査を行います。
歯肉の炎症
歯肉の炎症の有無、状態をチェック。
歯周ポケット
歯周ポケットの深さを測定、1本の歯につき4〜6カ所計測するのが基本。
口腔清掃状態
磨き残しがないかどうかを確認。
歯の動揺度
ピンセットで歯をはさみ、揺れ具合を確認。
かみ合わせ
歯列全体をチェック
根分岐部病変
歯の根の分岐部分に歯周病がないかを確認。
プラーク増加因子
歯石、詰め物、かぶせ物、歯肉などの状態を確認。
エックス線撮影
歯とあごの骨の状態を検査。
診断
歯肉炎
・歯肉に炎症が起き、腫れている
・揺れをほとんど感じない
・他の歯に比べて下顎前歯部がやや大きい
軽度
・歯周ポケットの深さ4〜5ミリ
・前後にわずかに動く
・生理的動揺よりわずかに大きい揺れを感じる
中等度
・歯周ポケットの深さ5〜6ミリ
・前後左右に動く
・前後方向に約1mm動く
・歯茎から膿が出て、出血がある
重度
・歯周ポケットの深さ7ミリ以上
・前後方向に約2mm動く
・左右上下方向にも動く
・歯茎から膿が出て、出血がある
治療
診断後、まずは基本治療に取りかかります。患者さん一人ひとりの症状に合わせて、基本治療と再検査を繰り返し行いながら、症状の改善を測ります。
咬合調整
歯周組織を健康に維持するため、機械などで噛み合わせを調整し、調和のとれた咬合機能を回復させる
プラークコントロール
ブラッシング指導して、ひどくならないよう症状を抑える
スケーリング
スケーラーで歯周ポケットの歯垢、歯石を取り除く
ルートプレーニング
キュレットでセメント質におよんだ汚れを取り除く
上記基本治療を行っても歯周ポケットのすき間が5ミリ以上ある場合には「フラップ手術」という外科的な治療が行われることがあります。これは、歯肉を切開し歯根を露出させた状態でスケーリングを行う治療法です。
さらに、歯槽骨が溶けてしまっているような場合には、壊れた土台を作り直す「歯周組織再生治療」が行われます。
歯周病は、進行するほど患者さんの負担が大きくなります。初期のうちに歯医者さんを受診することが、治療の負担軽減に繋がります。
歯周病の予防について
「年を取ったら歯は悪くなって当たり前だ」と思ってらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。悲しいですが、今の日本の現状ではその通りです。現在、80歳の方の平均残存指数はたったの6.8本(厚生省調べ)しかありません。通常、人間のお口の中には28本の歯がありますから、約4分の1しか残ってないのです。アメリカでは、85歳のときに平均15.8本、スウェーデンであれば75歳で平均19.5本の平均残存歯数となっています(サンスター調べ)。
なぜ、こんなに大きな差がついてしまったのでしょうか?
それは、日本の保険制度に問題があります。日本の保険制度では「悪いところを削ってつめる」ことしか保険として認められていなかったからです。ですから、日本人の頭の中に「歯医者は歯が痛くなったら行くところだ」という意識がついてしまったのです。そのために、歯医者自体も削ってつめる治療ばかりを行い、「どうしたら悪くならないように予防できるか」ということを出来なかったし、患者様に伝えることも出来なかったのです。これが欧米諸国との間に大きな差がついてしまった最大の原因です。これにより、虫歯になる人も、歯周病になる人も減少することなく来てしまったのです。
しかしながら、スウェーデンでは75歳の平均で約20本も歯が残っているのです。歯は残せないのではなく、単に歯を残していないだけなのです。我々も、きちんとしたことを行えば、十分、歯を残せるのです。
どうしたら歯を残せるの?
では、どうしたら歯を残せるのでしょうか?欧米諸国はどのようにして、歯を残しているのでしょうか?
その答えが1~3ヶ月に1回、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることなのです。欧米では、治療ではなく、このメンテナンスに力を入れたことによって、国民の平均残存歯数が飛躍的に向上したのです。日本でも、熊谷崇先生の調査によると、メンテナンスをしっかり受けた方と受けなかった方とでは80歳になったときに約9本もの差がついているのです。
皆さんは、80歳になったときに、何本、歯を残していたいですか?
ブラッシングが非常に大切!
まず大切なのは、ご自分のブラッシング、歯磨きです。「歯ブラシはちゃんとやってるよ」と思われる方が多いようです。たかが歯ブラシ、されど歯ブラシなのです。歯ブラシは誰でもできます。しかし、正しい歯ブラシができている方は少ないです。正しくない歯ブラシは、キレイにできていないお掃除と同じです。いつも掃除はしているんだけど、いつもキレイになっていないところがある。そういう場所はどうなってしまうでしょうか? 1年、2年、3年、10年、20年、キレイにできずに毎日少しずつですが、汚れが蓄積していったらどうなるでしょうか?もし、それが台所周りだったらどうでしょうか?
お口の中では、そんなことが歯ブラシ1つのせいで起こっているんです!
みがき方のフォームで結果が変わる!
正しい歯ブラシの仕方、それはつまり正しい歯ブラシの型・フォームです。 フォームが悪ければどれだけ一生懸命やっても良い結果は出ません。悪いフォームの歯ブラシをいつまで続けていても、歯周病の進行を食い止めるという良い結果は訪れないのです。
「歯ブラシの仕方を変えるなんて、簡単だろう」
そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これがそんな簡単なことではないのです。ゴルフでも、野球でも一度、ついた悪い癖を修正するのは思っているよりも大変なことなのです。
正しい歯ブラシのフォームには100万円以上の価値があると私は真剣に思っています。正しい歯ブラシのフォームが身についていれば、悪いフォームで磨くよりも少なくとも3本の自分の歯を残すことができると思います。
失ってしまった歯1本の価値はお金で換算すれば、現在、失った歯を取り戻すための人工歯根インプラントが1本30万円程度ですので、90万円です。自分の歯のほうがずっといいですから、少なく見積もっても正しい歯ブラシにはやはり、100万円以上の価値があるのではないでしょうか。
当院では、歯科衛生士が担当制にて、あなたのお口の健康を一緒にご相談させていただきます。なんなりとおっしゃってください。
歯石を取ることも大切です!
歯周病の治療や予防には、歯についた歯石を除去することも大切です。歯石というのは表面がザラザラしています。一方、自分の歯は表面がツルツルです。どちらが汚れがたくさんつくでしょうか?
当たり前ですが、歯石がついているほうが汚れ(細菌)がつきやすくなります。汚れがつきやすいと、歯周病が進行してしまいます。先ほども申し上げたように、歯周病は進行を食い止めることが全てです。そのためには、この汚れをつきやすくさせる原因である歯石を取り除いたほうが良いのです。ただ、歯石を取り除く前に、原因である汚れがご自分で取れなければ意味がなくなってしまいます。
普段の歯ブラシが非常に大切なのが分かりますね。