本来は無菌である末梢血管中に細菌が侵入した状態を菌血症と呼びます。歯科治療における菌血症は、抜歯やスケーリング(SRP)時などの観血処置を行った際の創傷部などから細菌が血管内に侵入し、全身に拡散する一過性のものです。細菌は高速で全身を循環し、多くは肝臓で処理されるため、感染症を引き起こすことはありません。しかし、全身疾患や免疫応答の低下がある場合、人工心臓弁や人工関節を使用している場合には、稀に細菌性髄膜炎や感染性心内膜炎などの合併症を引き起こすリスクもありますので、患者さんの健康状態を把握した上で対応することが重要です。
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原因:歯科の場合は、ブラッシング時、スケーリング時、抜歯等の観血処置を行った際。
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症状:ふるえ、悪寒、発熱、脱力感など。
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