歯はなにがなんでも残すべきなの?

(質問):歯はなにがなんでも残すべきなの?

 

(答え):歯を抜いた方がいい場合もある。

 

 歯周病が進行してしまった歯を残しておくと、その歯を支えている骨(歯槽骨)だけでなく、隣の歯や周辺の骨にまで悪影響が及びます。歯を支えている骨がほとんど溶けてなくなって、すでに噛む機能を果たしていない歯は何の役にも立ちません。無理に残していても、結局抜かざるを得なくなるケースがほとんどで、かえって抜いた後の状態が悪くなって入れ歯を入れるのが難しくなったり、インプラント(人工歯根)ができなくなる場合が出てきます。また、腫れや痛みが生じたりするなどの不快な症状を繰り返す原因にもなってきます。

 歯を残したいと願う患者さんの気持ちも理解できます。ただ、無理に残すことで、本来治療して残すことができる歯にまで影響が及び、残せる歯まで将来抜かなくてはならなくなったりします。歯科医師も必要があるから抜歯するのです。主治医の説明に納得できないときは、セカンドオピニオンで他の歯科医師を受診して意見を聞くことをお勧めします!どんな歯でも残す歯科医師が良い先生とはかぎらないのです。

 

2017年05月25日