再生治療

軽度の歯周病であれば、スケーリング、ルートプレーニング等による歯周基本治療によって改善されますが、歯医者さんを訪れる方の中には、歯周病が進行し、悪化されている方も少なくありません。
歯周基本治療を行っても歯周ポケットの深さが5ミリ以上ある場合には「フラップ手術」という外科的な治療が行われることがあります。これは、歯肉を切開して歯根を露出した状態でスケーリング、ルートプレーニングを行う治療法です。また、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けてしまって、歯がグラグラ動いている場合には、壊れてしまっている歯の周りの歯周組織、特に骨の部分(歯槽骨)を作り直す治療を行います。
再生治療

歯周組織再生治療とは?

機能喪失または機能不全となった歯周組織を再生する治療です。 「ティシュエンジニアリング」と言われている組織細胞工学に基づく再生治療が原理原則となります。この考えには、 3つの要素が必要となります。
歯周組織再生治療

1.細胞(幹細胞)

特定の細胞に分化する能力を持つ細胞。
胚性幹細胞(ES細胞)、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)など

2.足場(スキャフォールド)

細胞が接着できる足場としての細胞外マトリックスのこと。
簡単に言いますと、細胞が成長できる空間のこと。
リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト(HA)、など
骨補填材
骨欠損部の再生による歯周組織の安定、歯の支持増強による機能性、審美性の確保を目的として行う治療です。
当院では、安全性の点から自家骨移植と人工骨移植(ハイドロキシアパタイト、リン酸三カルシウムなど)を行っており、適応症は、あらゆる形態の骨欠損部、根分岐部の骨欠損部に応用し、移植材を保持する骨壁数が多いほど良好な骨再生が期待できます。
骨補填材

3.成長因子(増殖因子、サイトカイン)

特定の細胞の増殖や分化を促進するタンパク質。
細胞を成長させる栄養源と思ってもらうと分かりやすいです。
繊維芽細胞成長因子(FGF)、血小板由来成長因子(Platelet-derived growth factor:PDGF)、骨誘導タンパク質(BMP)、多血小板血漿(Platelet-rich Plasma)、エムドゲイン(enamel matrix derivateive)など
エナメルマトリクスタンパク質(EMD),塩基性繊維芽細胞増殖因子(リグロス:FGF-2)
歯周病にて破壊された歯周組織を、もう一度再生することで、機能を回復させることを目的とした再生治療法の材料です。
(EMD):幼若ブタの歯胚より抽出・精製したEMDを適応することで、セメント質を誘導し、歯周組織の再生をはかる手術法です。
当院は、このエムドゲインの使用量で全国の歯科トップとなっており、多くの患者さんに治療をしております。
エナメルマトリクスタンパク質(EMD),塩基性繊維芽細胞増殖因子(リグロス:FGF-2)
エムドゲイン®ゲルについて
歯周病により失われた組織の再生を目的とした材料です。今現在日本で厚生労働省の認可が下りている歯周病に対しての再生治療材料は、スウェーデンのビオラ社で開発された「エムドゲイン®ゲル」だけです。1998年に日本に導入されて以来、日本歯周病学会でも多くの良好な臨床報告がされてきています。 私も導入当初から使用していますが、導入前までは保存不可能と思われていた症例に対しても良好な結果が得られています。
エムドゲイン®ゲルについて
歯の再生治療
右側レントゲン写真の黒い部位分が、左側レントゲン写真では白くなっています。
これは、矢印部分が再生治療により骨が再生したことを示しています。実は矢印の歯は一度歯を抜いて、再生治療を行い再び元に戻すといった治療を行っています。

歯周外科治療におけるレーザー応用(Er:YAGレーザー)

歯周外科治療時の歯根面などに対するデブライドメントは、主にハンドスケーラーや超音波スケーラーなどの機械的な操作によるものでした。
しかし近年レーザーの歯周治療への応用が増加し、水への高い吸収性を示すエルビウム・ヤグ(Er:YAG)レーザーは、歯周外科治療時において、歯石除去を含む病的歯根面などのデブライドメントに用いられることが多くなりました。レーザー光は、歯石などに含まれる水分にエネルギーが吸収され、その気化に伴い内圧が亢進し、“微小爆発”によって歯石などの汚染物を蒸散させます。また、照射面の殺菌やエンドトキシンの分解・除去効果も期待できる。さらに、組織の再生効果も期待されます。
YAGレーザー

治療費の目安

健康保険の適用外なので自費診療となります。
1ブロックあたり、約250,000円~かかります。